姫路城下には天守を中心として左回りのらせん状に内・中・外と3周の堀が囲んでいました。それによって区画された3重の曲輪で防御を固め、その出入り口となる虎口は城門が配置されていました。
ここでは、主に中堀沿いに今も残っている門跡を、写真と共に紹介しています。
現在あるのは石垣ばかりですが、付近に設置された案内板には当時の門がイラストで紹介されています。時間が有ればそれを見て回るのも良いかと思います。
ただ、徒歩で巡るには範囲が広いので、レンタサイクルを利用するのが良いと思います。
姫路城門跡マップ
堀の起点は天守北東の八頭門付近で、そこから西に回りこみ、桜門から絵図門を経て喜斎門まででひと巻(内堀)。さらに、北勢隠門から市之橋門につながり、埋門から東に向かい、鳥居先門付近から北上して野里門を経て清水門で2周目(中堀)。
このあと3周目となる外堀は城の直ぐ横を流れる船場川がそれを兼ねて南へ向かい、備前門付近から東に折れて北条門〜竹の門と左旋回して野里堀留町で終わっていました。ここまで、堀の全長は12,525mになるようです。
堀と城門の配置図
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堀の水
今は外堀は殆ど埋められています。中堀も一部が埋められて寸断されていますが、現存する堀の水は循環させているようです。その流れを示すパネルが、清水門付近に設置された水質浄化事業の竣工記念碑に埋め込まれていました。
市のサイトで調べると、船場川から北部中堀に取り込んだ水をポンプを利用するなどして約5日間で循環させて、西部中堀から再び川に戻している、と説明してありました。
外堀跡
外堀の名残をとどめる狭い水路が城の東側を南北に、そして竹の門付近から北側の野里堀留町まで通っています。そこに下の写真のような石碑が置かれて案内板が立てられています。
下の写真。2014年9月、JR姫路駅の東に位置する神屋町6丁目で、外堀の遺構が発掘調査で確認されました。天守の南東方向、上の配置図だと、北条門から右に進んで上に向かって折れ曲がる辺りです。
石垣跡は城内側と城外側が残っていたことで、堀の幅(16.66メートル)も確認されました。
城外側に「作り直した石垣」と示しているのは、水害で崩れたのを補修した痕跡だということでした。
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